市川先生とはじめてお会いしたのは、九薬連大会(昭和52年?)が開催された熊本大学薬学部のグランドだったと思う。市川先生は当時熊本大学薬学部の助教授であったが、熊本大学との試合では、我々のベンチ横に腰を下ろし応援していただいた。しかし、我々は先生の期待には応えられず熊大に大敗してしまい、試合途中に先生の姿がベンチより消えてしまったことを鮮明に記憶している。卒業後、同窓会等で先生にお会いするたびに、一度お詫びしなくてはと思っていたが、その機会を失ってしまったことが大変残念である。
渡辺先生には学生時代、実習および野球合宿等で指導していただいたが、思い出は学生時代よりもむしろ卒業後、特に近畿で長薬野球部同窓会を開催したこの5年間位に多い。大阪で就職後、長薬同窓会の近畿支部会に参加しながら何となく物足りなさを感じていた私は、ある時、渡辺先生に「近畿でも野球部同窓会を開催できませんかね」と半分冗談混じりで相談したところ、「いいね、俺も参加するから是非やれよ」と、近畿在住の野球部同窓生の住所録と共に会の開催について貴重な助言をいただいた。また、先生自身も毎回遠路長崎から参加いただき、試合後の懇親会では長崎の盛りだくさんの情報と同窓生の近況などを先生独特の親しみ深い口調で話され、「野球の試合よりも渡辺先生に会えることが楽しみやね」とて話していた同窓生も少なくないほど会を盛り上げていただいた。おかげで、会を通して多数の同窓生と知り合え、今、近畿で同窓生の有難みを実感している。
市川先生と渡辺先生は長薬野球部同窓会を大切にされその発展に長い間尽力されてきた。昨年大阪で開催された長薬同窓会総会と両先生を囲んだ二次会では、野球部同窓生の輪の広がりとその強さを充分に感じられた。我々は両先生の意志を大切にし、今後も同窓会の発展に務めていかなければならないと思う。
|