期間で言えば、私と三明先生との付き合いはとても短いものでした。数字にして、約2〜3ヶ月程度のものです。でも、この2〜3ヶ月は、私の大学生活を語る上でなくてはならない貴重な時間であったと思っています。
もとはといえば、三明先生との出会いは、私が大学1年生の時、先生が講義された「化学A」を受講したことに始まります。この時は、まだ先生と特に個人的に話をしたことはありませんでしたが、物質の化学構造が解明されていった歴史などについて、熱心に講義されていたことを思い出します。当時の先生を思い出しても、先生の化学への情熱が感じられます。
次に、三明先生と私が、接点を持ったのは、私が大学3年生で、研究室選びに頭を悩ましている時でした。三明先生は、この年新しく「天然物構造化学」という教室をつくられ、学生も受けいれるとのことで、1年生の時の熱い講義を思い出した私は、友達の嶋田さんと一緒に三明先生のところへ話を聞きに行きました。
初めて話をする私達に三明先生はとても好意的でした。まだ部屋も片付かず書類に囲まれていた先生は、私達が来ると嬉しそうにして、椅子のうえに重ねてあった書類をどけて、私達の座るスペースを確保してくださいました。そして、先生の大好きなコーヒーも入れてくださいました。研究室の話に始まって、私達の将来についてまで、色々な方向へ話が広がり、少しだけ話を聞くつもりが、お昼に行ったのに帰りは外が真っ暗になっていたのを思い出します。
1度話を聞きに行った私達は、三明先生の情熱と暖かさの虜になってしまいました。もちろん、三明先生の教室を第1希望に出したことは言うまでもありません。
以後、研究室の一員として教室に通うようになってからは、三明先生と本当によく話をしていた気がします。特に、将来について悩んでいた私は、先生によく話を聞いてもらっては多くの助言を頂きました。この先生の言葉が、私をどれだけ勇気づけたことか。また、三明先生と私達の3人では、よく年間の遊びの計画も立てていました。「ウニを食べに行こう」「イカを食べに行こう」「湯布院に行って、温泉に入ろう」「阿蘇山周辺は、先生の庭みたいなもんやから案内してやるぞ」などなど。あまりにも、沢山したいことがあり過ぎて「遊びのカレンダーをつくらんといかんなー」とまで言っていました。もちろん、研究に関しても、先生はとても情熱的でした。「8月くらいまでになんらかの結果を出して、九州支部会で発表できたらいいなー」とよく私達に言われていました。
三明先生と過ごした日々は本当に夢のようでした。あのまま、三明先生と1年間を共に過ごせたら、、、と思うと残念でなりません。
三明先生、短い間でしたが、本当にお世話になりました。お忙しい中、時間を惜しまず私などの個人的な相談にものって頂きどれだけ救われたことか。本当に、心から感謝しております。有難うございました。
合唱
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