6年間の学生生活も残り3ヶ月という時に両先生の相次ぐ悲報を聞き,驚きと悲しみでいっぱいでした。お二人には入学以来,野球部行事だけでなく進路相談や就職の際にも大変お世話になりました.私の将来を左右した偉大で影響力の強い先生方であったと改めて感じております.卒業式には6年分の御礼をしよう,社会に出て活躍することでお二人に恩返しをしようと考えていた矢先の辛く悲しい出来事でした。
市川先生とは,キャンパスが違うこともあって年に一度のOB会と卒業式後のパーティーでしかゆっくりお話することができませんでした。しかし,国内外で活躍された先生の講義もしくは病院実習でのお話は興味深く,毎回食い入るように聞いていたのを思い出します。それまで私は実家のある壱岐の島で薬剤師として働こうと安易に考えていましたし,薬剤師と研究を全く切り離して考えていました。そんな私に先生は、これからの病院薬剤師のあり方や薬剤師といえども研究することの大切さを語って下さりました。迷っていた大学院への進学を決意したのも先生のように薬剤師と研究を両立できる男になりたいと強く思うようになったからです。今は薬剤師としてではなく製薬会社の研究員として頑張っていますが、先生との出会い無くして現在の私は無かったでしょうし、何より仕事に対して今ほど情熱を持つことも無かったのではないでしょうか? 一からのスタートですが、いつか先生を超えられるような男になります。市川先生、本当に有り難うございました。
上記のとおり私は現在研究者として働いています。この機会を与えて下さったのが三明先生でした。先生は野球部の新歓の時、私に用意されたコップ(ポカリスエットの500 mLの瓶)に真っ先にお酒を注いでくれました。無理するなと言いつつなみなみと。それを飲み干した時点で私はその日敗北者でした。大学での記念すべき一敗目でした。先生はその後も早朝練習や飲み会に参加して下さり、野球部一同をいつも温かい眼差しで見守ってくれました。私に就職面接の話を一番にして頂いたこと、本当に感謝しています。あの時先生と私はある約束を交わしました。「絶対辞めるな。活躍して長薬の後輩が就職する際、力になってやれる先輩になれ」いかにも三明先生らしい一言でしたが、この約束をしっかり守るために私は頑張っていきます。
市川先生、三明先生、お二人には感謝の気持ちが尽きません。今後の野球部OB会で市川先生の勇姿や三明先生が赤ジャージを着る時を目にすることが出来ないのは残念でなりませんが、私を含め先輩OB、後輩達の全てが両先生に負けないぐらいに長薬を、そして長薬野球部を愛していることを忘れないで下さい。だから安心して私達の未来を温かく、時には叱咤激励して見守っていて下さい。本当に有り難うございました。
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