2024年6月〜
 
会長 中嶋 幹郎(昭和57年卒業)
 


 
福岡県北九州市で6月に開催されました「令和6年度長薬同窓会定期総会」におきまして、前任の山口正広先生(昭和56年卒)からバトンを引き継ぎ、新会長に選出されました昭和57年卒の中嶋幹郎(薬学部実践薬学分野教授)です。
今年も新年早々の能登半島での巨大地震をはじめ、全国各地で度重なる集中豪雨による災害が発生し、自然災害への対策強化を再認識させられる一年になっております。被害を受けられた皆様に心よりお見舞い申し上げますとともに、一日も早い復旧・復興を心から願っているところです。
私、高校卒業後の昭和53年4月に18歳で長崎大学薬学部に入学して以来、令和6年までの47年間を通して母校である長崎大学にお世話になっております。24歳で大学院修士課程(薬剤学教室)を修了した後は、文教キャンパスから坂本キャンパスへ移り長崎大学医学部附属病院(現・長崎大学病院)に薬剤師として就職しました。その後33歳の時に教育職員の医学部助手(病院薬剤部)へ異動、九州大学で博士号を取得した後、講師・助教授(病院副薬剤部長併任)を経て、薬学教育課程が6年制に変わる前年度の平成17年8月に45歳で薬学部・大学院医歯薬学総合研究科の教授に昇進、文教キャンパスにもどり実務家教員として薬学科(6年制過程)の臨床薬学領域の教育研究を担当しています。令和6年で長崎大学に勤務後41年目になりました。
また長薬同窓会では、本会の会長職を平成8年から12年まで務めておられました故・市川正孝先生(現・長崎大学病院教授・薬剤部長)の部下として薬剤部に勤務していたころから会務の補助を担当しており、平成17年に薬学部へ異動後は、歴代会長の伊豫屋偉夫先生(平成18年6月から24年5月)、山中國暉先生(平成24年6月から30年5月)、佐々木均先生(平成30年6月から令和2年5月)、山口正広先生(令和2年6月から令和6年6月)の下で長年にわたり副会長を務めてまいりました。前会長の山口先生は私の高校、大学の1年先輩でいらっしゃいます。山口先生が2期4年の任期でご退任されると伺いましたので、私から望んで会長職のバトンを引き継がせて頂きました。
私たちの母校であります長崎大学薬学部は長年にわたり第五高等中学校医学部薬学科が創設された1890年を起源としてきました。しかし、平成27年(2015年)に長崎丸山地区の旧佐古小学校跡地に「分析窮理所(日本で初めて近代西洋理化学教育が行われた理化学校)」の遺構が発掘され、令和3年(2021年)3月に遺構の整備が完了したことに伴い、分析窮理所建設から155周年(第五高等中学校医学部薬学科創設から130周年)を記念した事業を薬学部と長薬同窓会が合同で企画し「ここが長崎大学薬学部の源流、発祥の地である」と表記した記念碑の建立を行いました。この記念事業により、今は長崎大学薬学部が日本最古の薬学部という位置づけになっております。
また長崎大学薬学部の前身にあたる長崎医科大学薬学専門部は、医学部と共に原爆により被災した世界唯一の薬学部で、薬学専門部の関係者も46名が原爆の被害により亡くなられておられます。このことは決して風化させてはならない長薬同窓会の歴史の1ページです。
このように長い歴史を持つ長崎大学薬学部は、これまで各方面で活躍される多くの優秀な卒業生・修了生を輩出し社会に貢献してきました。特に薬学専門部を昭和26年にご卒業された下村 脩博士が、世界の生命科学研究にとって不可欠となっている緑色蛍光タンパク質(GFP)の発見で平成20年(2008年)にノーベル化学賞を受賞されたことは、我々の同窓会にとって誇らしい勲章です。
長薬同窓会は、長薬同窓会会則にも謳われているように、長薬同窓生である多くの会員の相互交流の中心的存在であり、母校である長崎大学薬学部と会員とを結びつける役割を担っています。長薬同窓会は同窓生から深く愛される存在ですが、さらなる活性化が必要です。優秀な卒業生とともに歴史を守り、相互の交流を増やし、若い卒業生や準会員である在校生(学部学生)への積極的な支援や情報提供をさらに強化し、身近に感じる同窓会、会員相互交流の要としての同窓会、本部と支部がさらに強く結びつく同窓会づくりを目指し、いろいろな方々のお力をお借りしながら、更なる活性化を図っていきたいと考えております。
具体的には、情報発信体制を充実・強化するためホームページをリニューアルするとともに、学生の就学環境への支援と支部活動への支援の強化に加え、歴代の会長がこれまで取り組まれてこられた有意義な事業を継続し、充実を図ってまいります。微力ではございますが、役員の皆様とともに一つ一つの事業に取り組み、魅力ある同窓会づくりを進めてまいりたいと考えおりますので、会員の皆様には同窓会事業へのご理解とご協力、ご支援を賜りますようお願い致します。
末筆ではございますが、会員皆様のご健勝、ご多幸、ご繁栄を心から祈念いたしまして、ご挨拶といたします。
 


歴代同窓会長

 

令和6年6月~

中嶋 幹郎 (昭和57年卒業)

令和2年6月~令和6年6月

 山口 正広 (昭和56年卒業)

平成30年6月~令和2年5月

佐々木 均 (昭和53年卒業)

平成24年6月~平成30年5月

山中 國暉 (昭和43年卒業)

平成18年~平成24年

伊豫屋 偉夫 (昭和41年卒業)

平成12年~平成18年

西脇 金一郎 (昭和33年卒業)

平成8年~平成12年

市川 正孝 (昭和33年卒業)

平成6年~平成8年

古川 淳 (昭和25年卒業)

平成4年~平成6年

伊藤 好古 (昭和22年卒業)

平成元年~平成4年

古川 淳 (昭和25年卒業)

昭和61年~昭和63年

宮崎 長二 (昭和23年卒業)

昭和57年~昭和61年

河野 信助 (昭和17年卒業)

昭和53年~昭和57年

谷口 是巨 (昭和17年卒業)

昭和25年~昭和52年

高取 治輔 (大正14年卒業)

昭和17年~昭和24年

江口 虎三郎 (特別会員)

昭和14年~昭和16年

植田 高三 (特別会員)

昭和12年~昭和13年

大倉 東一 (特別会員)

 
 

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